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(3) 邂逅
2007 / 01 / 03 ( Wed )
CN1-03

開始早々漢文で小姐に「特別奉仕」を要求し、不可を出された俺だったのだが、それで終わりかと言ったらそうでもなかった。なかなか性格の良い娘で、こんな非常識な暴言を吐いた俺との筆談を続けてくれてる。

会話といっても単純なもの。「氏名?」「年齢?」「出身地?」とか書けば、横に彼女が答えを書いてくれる。これだけだ。

彼女の出身は吉林省。24歳らしい。名前も聞いたけど読めなかった。ガイドブックがあったので北京市内の地図を開いて、ここは行っただの、まだだのってな会話(なのか?)をする。

で、あなたの家はどこかなんて聞いてくる。日本の家のことかと思ったらホテルのことらしい。そこでふと思いついて、「你来我家、可能也?」と聞いてみた。

反応がない、というか空気が変わった。

彼女の方を振り返ってみると、口を押さえてこちらを凝視してる。程なく彼女は「不可以」と書いた、でもそれだけじゃ終わらない。「私は店にいなければならない」というのだ。

あれ?じゃ、店が終わったら良いの?

「店的営業時間 ~○○」

って書き、○○を指差して閉店時間を聞く。

「12:00」

と彼女が書く。ならば、

「12:00~、你来我家、可能也?」

そしたら 

「可以」

だって。来ちゃったよおい。

最初書いてた春だの特別奉仕だのってのは、駄目なんじゃなくってそもそも意味が通じてなかったらしい。なるほど~とは思ったが、そこで念のために情報収集。

「不可=店的問題?」(駄目というのは店の問題なの?)

と書くと、彼女は首を振って、

「人的問題」。

で、あなたならOKと指差しでジェスチャーをする。なに可愛いこと言ってんだもー。すっかり余裕である。調子にのって携帯番号まで交換。電話してねとジェスチャー付きで言うんだけど、中国語喋れないのに電話してどうすんだよ。

何というか、妙に心が通じた気になって、えらいノリノリになってしまった。気をとりなおして、具体的な話を詰める。結局、店でそういうサービスをやっていないとすると、彼女がやろうとしていることはルール違反である。

で、中国という国はそういうものに厳しいと聞いていたので、それなりに気を使う。具体的には、他の女の子にバレてはいけない、ということだ。

顔を寄せ合って打合せ。ホテルの場所はわかるよな。地図を指差す。「部屋番号=○○○○」と書くと、彼女が左手の甲にその番号を書きとめた。いかにも怪しい。上司Mに付いてる女の子が不審そうに見ている。

と、彼女が中国語で何か別の話題を振った。こっちも上司Mに当たり障りのない話題を振ってごまかす。言葉が通じてないくせに、共同の秘密を持ったが故に、妙に息が合った動きをしているのだった。

盛り上がってきた王府井のKTV。まだまだ夜はこれからだ。




可以 kěyǐ[クーイー]:
可能という意味。可とか不可とか言うときに、何で「以」という字が着くのかと思っていたら、中国語では可能のことを「可以」というのだった。発音はで"ク"が少し鼻にかかったような音になる。不可能という時は「不可以 bù kěyǐ」で、発音は「ブークーイー」。

吉林省 jílínshèng
日本読みだと「きつりん」だけど、中国語では「ジーリン」。ここの女性は肝っ玉タイプで浪費家が多いんだそうだ。
http://www.virginroad.org/personal.html



00 : 22 : 57 | 筆談小姐 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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